居場所はきっとあるはずだから

備忘録を兼ねた日々のメモ帳

食べ物で胃袋を掴む

私が高校生の頃 彼氏ができたら彼のお弁当も作って二人で食べるというのが流行った時期がありました

私の彼は別の高校だったので それをしたことがありませんでした

でも 彼氏ではないのに仲の良い男友達がいました その男友達には同じ高校の彼女もいましたし 私には別の高校に彼氏がいることももちろん知ってました


ある日私はその男友達に「練習台になって」とお弁当を作ってきて二人で食べました

男友達は彼女のお弁当もあり 彼女と食べる予定だったのですが彼女も快く二人で食べていいよと言ってくれました 3人ではだめだったのかな?なんて思いましたが(^_^)

その時 彼女のお弁当を残したら怒られるっていうのです ですからお腹いっぱいだと言うから私も彼女のお弁当を食べたのですが

その中のたらこを何かに乗せて焼いたものが美味しくてたまらなかったのです


私が食べたってバレては あまり面白くないなと思い 男友達の彼女にレシピを聞くことなんてもちろん出来ず「なまら旨い!」といった私に男友達が「俺それ食べたことねーや」って

あんな美味しいお弁当食べれたら幸せよね

その男友達と彼女は高校を卒業する寸前に別れました


料理に関しては毎日手伝いはさせられました

残念なことに「しました」ではないのです

何事があっても手伝いは絶対でした

私はお茶碗洗のほうが好きなのですが 母が洗って私が拭く これは小2の時からでした

夜はお米を研ぐ 朝は玄関と玄関から門までの石畳の掃除 それらは私に決められた手伝いでした

料理もその日使う野菜の皮を剥く あれとってこれ取って当たり前 最初から最後までのときもあれば ひとつやって終わりのときもありました


手伝いが嫌なときもあったけれど為にはなりました 無駄なことはないのですね

でもショックだったことが 私はピーマンが大好きで子供らしからぬ好物

ジンギスカンを食べるとき 焼けるのが待ちきれないと生でも食べていました

初めてピーマンを切ってと頼まれたとき

ピーマンの種を見て鳥肌が立ちました

今でも 敢えてじっくり見ません


夫と結婚したのは若干20歳(戸籍謄本?の問題で入籍が20歳 同棲は19歳) 夫の親戚からはじーっと見つめられ「そんなきれいな手で料理ちゃんと作ってるの?」と言われました 若く結婚すると結構舐められます

何もできないかのように言われます

残念ですが私は違うのですよ

手の美しさを褒めたのか嫌味なのかはいまだにわかりませんが 私は不思議と手だけは荒れないのです 食器用洗剤 掃除用洗剤 漂白剤全く荒れないのです 不思議です


夫にどうして私と結婚したの?と聞くと

「料理が上手だから」と答えますが私は嬉しくありません そんな人山ほどいます

違うんだな 私しか持っていないものを褒めて欲しいと言います 面倒な女でしょ

私が夫の胃袋を掴んで結婚したかは定かではありませんが 私と違い夫は好きだからといってたくさん食べません

だから中3から今まで身長体重変わらない 羨ましい限りです


そんな夫がおかわりしたもの

私の友達のお母さんが作ってくれた蕎麦

うちの家族が誕生日の度 先輩が買ってきてくれるバースデーケーキ

そして私の作るニセモノ中華丼と三平汁

私は近所の中華屋さんの中華丼のほうが好き


美味しいものを食べると その時の出来事や

その時いた人たちが全て思い出になります


美味しいお蕎麦はもう食べることが出来ない

友達のお母さんの笑顔も想い出とかわって

大好きなバースデーケーキもコロナで店を締めてしまった

結婚してたくさんのことがあって 少しずつなくなってしまうものもある


今を大事にしなきゃね

×

非ログインユーザーとして返信する